今ではインターネットを使えば自分の欲しい情報がすぐ手に入りますよね。たとえば自分が何かしらの病気になったときでも、自分で情報収集をし、どんな病気なのか?どんな治療法があるのか?と調べることができます。そのぶん患者も知識を身に着けることができ、医師の語る言葉と自分が持つ情報とを照らし合わせることもできるわけです。
しかし先日ある医師のブログ記事を読んでいて、そんな環境について一考させられました。その医師は都会の病院と田舎の病院、両方に勤務医として勤めたことがあるのですが、その違いについて、軽いカルチャーショックを受けたというのです。都会と田舎ですから時間の流れの違いはもちろんですが、何より医師と患者の関係性についての違いが大きかったようなのです。
ざっくり言ってしまえば、田舎の病院での医師と患者の関係は教師と生徒のようなもの。医師が患者を導くようなイメージです。都会の病院での医師と患者の関係は、医療サービスと消費者という関係。患者はお客様というわけですね。
時代の流れは明らかに後者にうつっているわけですが、それは同時に患者自身へも責任が移行していることになります。よりよい情報を集めて、自分で選択する必要があるわけです。それはそれで患者にも格差が生まれる状況ではないのか?という疑問が浮かびました。
都会は田舎に比べて病院・クリニックの数も多く、選択肢も広がります。自分にとってよい選択肢はなにか?通いやすいことか、医師のスキルか、心のこもった診療か、いずれにしても医師も患者もお互いが敬意をもって接することが必要だと思います。